1番目のゴールは「貧困をなくそう」。 あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つことを目標にしたものだね。
貧困かぁ。
色々あって月のお小遣いが2千円になってしまったのですが、自分もゴールされる側ということですかね…。
何があったか知らないけど、レベル感が全く違うことだけは確かだね。
それでは1番目のゴール「貧困をなくそう」について説明していくよ!
ゴール1「貧困をなくそう」の概要
貧困状態にあると、十分な食べ物や水が得られないだけでなく、病気になっても病院に行くことができなかったり、十分な教育を受けることができません。
そして、貧困状態の家庭で育つ子どもたちは十分な教育を受けられず、また、技能取得や職業訓練の機会も得られないため、親から子へ貧しさが受け継がれてしまう、いわゆる「貧困の連鎖」が起きてしまいます。
これらの世界的な貧困に関する問題を解決するための目標が、ゴール1「貧困をなくそう」になります。
ここで問題!
ゴール1で示されているターゲットにおいて、
『極度の貧困状態』と定義される人々は、1日何ドル未満で生活しているでしょう?
僕の一日の昼食代が500円だから、5ドルくらいじゃないでしょうか。
1日1.9ドル未満で生活する人々と定義されているよ。
しかも、昼食代どころか、家賃、食費、水道光熱費など、生活にかかる費用すべて込みです・・・
へぇー!!
私と比べ物にならないですね……。
1.9ドルだと1日250円くらいですよ。
ゴール1では、
「1日1.9ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる」
というターゲットが示されているんだ。
実は世界では、10人に1人、7億人を超える人々が貧困の中で暮らしていると言われています。
日本において「貧困」と言われてもイマイチ実感がわかないかもしれませんが、貧困問題は私たちにとっても無関係ではないんです!
ゴール1「貧困をなくそう」の日本での課題
生きていくために最低限の収入も得られないことを「絶対的貧困」と呼ぶのに対し、その国の文化水準、生活水準と比較して困窮した状態にあることを「相対的貧困」と呼びます。
具体的には、その国の国民全員の所得の中央値の半分を下回っている状態を指します。
日本のサラリーマンのお小遣いの平均が3万円くらいだから、2千円の僕はやっぱり貧困…。
お小遣いと所得は全然違うから勘違いしないようにね。
日本では6人に1人が「相対的貧困」状態と聞くと、貧困問題は私たちと無関係ではないということが分かりますよね。
実際に日本においても、給食でしか食事ができない子どもや、費用の問題で進学を断念せざるを得ない子どもがいます。
そして貧困が親から子へと引き継がれる「貧困の連鎖」が問題となっています。
ゴール1「貧困をなくそう」に対して私たちができること
貧困をなくすためにできることなんて、個人ではあまりないような……
そんなことはないよ。例えば分かりやすいのは寄付だよね。
でもそれだけじゃなくて、例えば世界の貧困を減らすためには、以下のようなものがあるよ!
私たちができること
- フェアトレード商品※を購入する
- 日本で「無料塾」のボランティアに参加する
- 募金活動に参加する
解説:フェアトレードとは
フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。
つまり、開発途上国の製品を適正な価格で購入することにより、立場の弱い開発途上国の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。
日本で驚くほど安い価格で販売されている商品の中には、その安さを生み出すために、生産者に正当な対価が支払われていないものも…。
基準が守られていることを証明するラベルが貼られた『フェアトレード認証商品』を購入することで、SDGsのゴール1の達成に寄与することができます。
ゴール1「貧困をなくそう」のまとめ
まとめ
- 貧困状態にあると、十分な食べ物や水が得られない、病院に行くことができない、十分な教育を受けることができない!
- 親から子へ貧しさが受け継がれてしまう、いわゆる「貧困の連鎖」が起きてしまう!
- 日本でも6人に1人が「相対的貧困」状態であり、貧困問題は決して無関係ではない!
- 寄附やフェアトレード商品の購入など、自分たちでもできることから始めよう!
ゴール1は日本には関係ない問題と捉えている方も多かったのではないでしょうか?
決して、貧困問題は日本に関係ない問題ではないことがご理解いただけたと思います。
ゴール1達成のために、目の前の小さなことから意識して取り組んでみましょう。
『貧困をなくそう』と掛けまして『情報公開』と説きます。
そのこころは?
かくさない(格差ない・隠さない)ことが大事です!
おあとがよろしいようで!
ゴール1のターゲットはこちら!
1.1 | 2030年までに、現在のところ1⽇1.25ドル未満で⽣活する⼈々と定められている、極度の貧困(※1)をあらゆる場所で終わらせる。 |
1.2 | 2030 年までに、各国で定められたあらゆる面で貧困状態にある全年齢の男女・子どもの割合を少なくとも半減させる。 |
1.3 | すべての人々に対し、最低限の生活水準の達成を含む適切な社会保護制度や対策を各国で実施し、2030 年までに貧困層や弱い立場にある人々に対し十分な保護を達成する。 |
1.4 | 2030 年までに、すべての男女、特に貧困層や弱い立場にある人々が、経済的資源に対する平等の権利がもてるようにするとともに、基礎的サービス、土地やその他の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適正な新技術(※2)、マイクロファイナンスを含む金融サービスが利用できるようにする。 |
1.5 | 2030 年までに、貧困層や状況の変化の影響を受けやすい人々のレジリエンス(※3)を高め、極端な気候現象やその他の経済、社会、環境的な打撃や災難に見舞われたり被害を受けたりする危険度を小さくする。 |
1.a | あらゆる面での貧困を終わらせるための計画や政策の実施を目指して、開発途上国、特に後発開発途上国に対して適切で予測可能な手段を提供するため、開発協力の強化などを通じ、さまざまな供給源から相当量の資源を確実に動員する。 |
1.b | 貧困をなくす取り組みへの投資拡大を支援するため、貧困層やジェンダーを十分勘案した開発戦略にもとづく適正な政策枠組みを、国、地域、国際レベルでつくりだす。 |
(※1)極度の貧困の定義は、2015年10月に1日1.90ドル未満に修正されている。
(※2)適正技術:技術が適用される国・地域の経済的・社会的・文化的な環境や条件、ニーズに合致した技術のこと。
(※3)レジリエンス:回復力、立ち直る力、復元力、耐性、しなやかな強さなどを意味する。「レジリエント」は形容詞。