08.働きがいも経済成長も

ゴール8「働きがいも経済成長も」について考えてみよう

働きが芋?
石焼き芋屋さんってことですか?最近あまり見かけないような…… 。

そんな間違い方をする人がいるとは国連も想定してなかったと思うよ。
それでは8番目のゴール「働きがいも経済成長も」について説明していくよ!

ゴール8「働きがいも経済成長も」 の概要

ここでSDGsクイズ!
『ワ-キングプア』とはという言葉はどういう意味でしょう!?

これは分かりました!
いくら働いてもお小遣いが増えない僕のようなことです!

全然レベルが違う話だよ・・・

仕事に就いているにもかかわらず貧困(1日3.2ドル、約350円未満での生活)から抜け出せない働く貧困層のことだよ。
ワーキングプアの人は世界に7億人もいると言われているんだ。

また、一人ひとりの「労働の質」の改善が長年されていないことが課題となっているよ!

解説

働きがいがあり、十分な収入を得ることができてあらゆる権利が守られる、そんな人間らしい仕事のことを「ディーセント・ワーク」と言います。

他にも、過度の長時間労働や児童労働など、労働に関する様々な課題があります。
労働者の犠牲のもとに成り立つ経済発展は、決して持続可能なものではありません。

世界中のみんなが幸せに働きながら、経済を発展させる、世界を持続可能なものとするためには、そのような取組が必要となります。

焼き芋屋さんを発展させるっていう目標じゃなかったんですね。

当然でしょ。

ゴール8「働きがいも経済成長も」の日本での課題

日本は世界的に見ても、長時間労働が課題であり、2013年には、「多くの労働者が非常に長時間の労働に従事し、過労死が発生し続けている」と国連から指摘されています。

下の図を見て分かるとおり、パートタイムなどが多い女性を除いた「男性1日あたりの平均労働時間」は世界1位となっています。

日本は、この計算に入っていない「サービス残業」が多いことも指摘されています。
時間労働を是正する「働き方改革」により「ワーク・ライフ・バランス」を達成することが必要です。

あんまり早く帰ると家族に嫌がられるんですが…。

働き方の前に色々改善する必要がありそうだね。

また、非正規職員と正規職員の収入格差も日本の課題とされており、時給に換算すると欧州では非正規職員の収入は正規職員の8割であるのに対し、日本は6割程度となっています。

育児や介護の負担が大きい女性が、時間的拘束がある正規職員を選べないという現状もあります。

ゴール8「働きがいも経済成長も」 に対して私たちができること

といっても自分一人でできることなんて中々思いつかないな……

そんなことはないよ。
個人でも簡単にできるものは、以下のようにたくさんあるよ!

私たちができること

  • 無駄な会議や仕事を減らすなどワークライフバランスを考えて上手に働く
  • フェアトレード商品(公平・公正な取引と認定された商品)を購入する
  • ESG投資(財務情報だけでなく、環境(E)・社会(S)・企業統治(G)を考慮する投資)をする。

ゴール8「働きがいも経済成長も」 のまとめ

まとめ

  • 仕事がない失業者は、世界で約2億人以上、ワーキングプア(働く貧困層)については、7億人もいる!
  • 日本は世界的に見ても、長時間労働が多いことや非正規職員と正規職員の収入格差などが課題としてある!
  • ワークライフバランスを考えて働くなど、自分たちでもできることから始めよう!

ゴール8達成のために、目の前の小さなことから意識して取り組んでみましょう。

『ワークライフバランス』と掛けまして、『人気の予備校』と解きます!

そのこころは?

どちらもこうし(公私・講師)が充実しているでしょう!

ワークライフバランスを考えた働き方で、公私ともに充実させよう!

ゴール8のターゲットはこちら!

8.1 各国の状況に応じて、一人あたりの経済成長率を持続させ、特に後発開発途上国では少なくとも年率 7%の GDP 成長率を保つ。
8.2 高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより、多様化や技術向上、イノベーションを通じて、より高いレベルの経済生産性を達成する。
8.3 生産的な活動、働きがいのある人間らしい職の創出、起業家精神、創造性やイノベーションを支援する開発重視型の政策を推進し、金融サービスの利用などを通じて中小零細企業の設立や成長を促す。
8.4 2030 年までに、消費と生産における世界の資源効率を着実に改善し、先進国主導のもと、「持続可能な消費と生産に関する 10 カ年計画枠組み」に従って、経済成長が環境悪化につながらないようにする。
8.5 2030 年までに、若者や障害者を含むすべての女性と男性にとって、完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)を実現し、同一労働同一賃金を達成する。
8.6 2020 年までに、就労、就学、職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。
8.7 強制労働を完全になくし、現代的奴隷制と人身売買を終わらせ、子ども兵士の募集・使用を含めた、最悪な形態の児童労働を確実に禁止・撤廃するための効果的な措置をただちに実施し、2025 年までにあらゆる形態の児童労働をなくす。
8.8移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある人々を含め、すべての労働者を対象に、労働基本権を保護し安全・安心な労働環境を促進する。
8.92030 年までに、雇用創出や各地の文化振興・産品販促につながる、持続可能な観光業を推進する政策を立案・実施する。
8.10すべての人々が銀行取引、保険、金融サービスを利用できるようにするため、国内の金融機関の能力を強化する。
8.a「後発開発途上国への貿易関連技術支援のための拡大統合フレームワーク(EIF)」などを通じて、開発途上国、特に後発開発途上国に対する「貿易のための援助(AfT)」を拡大する。
8.b 2020 年までに、若者の雇用のために世界規模の戦略を展開・運用可能にし、国際労働機関(ILO)の「仕事に関する世界協定」を実施する。
出展:「SDGs とターゲット新訳」制作委員会