相模原市内での企業・団体によるSDGs関連の優れた取組を表彰する「さがみはらSDGsアワード2024」の受賞団体が決定したよ!
今年度は22団体からの応募がありました!
※昨年度の結果はこちらをご覧ください。
今年の受賞者は次のとおりです!
受賞団体
- 相模原市長賞
㈱イノウエ
【INOUEサステナプロジェクト~組む・織る・編む~】 - 優秀賞
NPO法人 さがみはら子どもの居場所サミット
【さがみはら子どもの居場所サミット~こどもの こどもによる こどものための 居場所づくり~】 - 協働賞
青い鳥(福祉と環境を考えるボランティアグループ)
【つなぐ~福祉と環境を考える活動から被災地支援等の活動へ~】 - 審査委員特別賞
橋本小学校
【橋本オリジナル『相模原つめこみ弁当』づくり】
NPO法人ぴあっと
【こどもの発達のみかたをふやす~こどもの発達の味方をふやし こどもの素敵な見方をふやす~】
受賞団体はどうやって決めたのでしょうか?
受賞者決定までの経緯は次のとおりだよ!
受賞者決定の経過
- 募集期間
令和6年6月25日(火)~8月30日(金) - 応募者数
22団体 - 一次審査
実行委員会事務局による審査(10団体が通過) - 最終審査
審査委員会※による審査(10月2日(水)開催) - 受賞団体
5団体
※審査委員
- 大谷 聡穂 氏
さがみはら市民活動サポートセンター センター長 - 川久保 俊 氏
慶応義塾大学 理工学部システムデザイン工学科 准教授 - 川廷 昌弘 氏
相模原市SDGs推進アドバイザー - 髙橋 巧一 氏
株式会社日本フードエコロジーセンター 代表取締役 - 山岸 絵美理 氏
大月短期大学 経済科 准教授
それでは各団体の取組を紹介していくよ!
目次
相模原市長賞:『株式会社 イノウエ』
取り組み概要
地域の伝統工芸である「津久井の組みひも」を年間1万6千km生産しているが、紐のうち廃棄される112kmを地域の高齢者や身体の不自由な方々の手で商品化し販売する取り組み。生産された商品は、地域の観光拠点である、宮ヶ瀬の「鳥居原ふれあいの館」において販売を行っている。
ポイント
- 廃棄されるゴム紐を地域の高齢者や身体の不自由な方が、織り機等を用いて商品を製作することで、廃棄物の削減及び超高齢化が進む津久井地域において、地元の伝統工芸を通じて地域の活性化を図る取組。
- 地域を巻き込んだ取組を進めることで、地元の伝統工芸である「津久井の組みひも」に触れる人を増やし、老若男女問わない人々のつながりを深めることにより、次世代に繋がる地域の基盤づくりに資するとともに、取組の認知度を向上させ、市民のシビックプライドを高める取組。
- 環境負荷を考え、再生可能資源であり生分解性素材でもある「紙管」と廃棄される組紐でチェアを製作。
審査委員長コメント
地域の伝統工芸である組ひもの再利用を高齢者や身体の不自由な方々とともに行う取組は、シビックプライド醸成のきっかけづくりにつながり、相模原らしい循環型社会の取組であるとともに、健康予防や活躍の場の提供など、工夫しながらステークホルダーを巻き込んで実施している点は、複数のゴールに繋がる取組でもあり大きな評価に値します。また、本業の中で工夫しながら取組を行う点も非常に魅力を感じました。今後、相模原らしいSDGsの取組として、更なる事業の発展を期待します。
優秀賞:『NPO法人 さがみはら子どもの居場所サミット』
取り組み概要
地域の子ども食堂や無料学習支援団体の連携強化と子どもたちの居場所づくりを促進し、県内外への波及効果を目指すためのイベントを開催。子どもたちの意見を反映した居場所づくりをテーマとした講演やこどもの居場所に関する団体のブース、試食コーナーを実施。
ポイント
- イベントを通じて、地域社会が子ども支援の重要性を認識し、企業・市民・行政が連携して子どもたちの居場所づくりに取り組む動きが広がっている。
- 子ども食堂や学習支援団体の連携強化により、地域の支援ネットワークを構築。
- 当事者の声をイベントに反映させるため、市内在住の小4~小6の子どもたちによる「こども委員会」を設置。
審査委員長コメント
こどもの居場所を支援する複数の団体が一つになり、民間のプラットフォームとして仕組みを構築していることは力強く感じるとともに、市内各地に取組の面的な広がりが伺えることは、特筆すべきところがあります。こども基本法の基本理念に掲げられている「こどもの意見」を尊重しながら事業を行っており、今後、さらに多くのつながりによって相模原独自の社会システムになっていくことを期待します。
協働賞:『青い鳥 (福祉と環境を考えるボランティアグループ)』
取り組み概要
使わなくなった衣類等をバッグやポーチ、洋服などにアップサイクルのうえ販売し、そこで得た収益を福祉団体や被災地支援に寄附する取組を行う。
ポイント
- 2006年に活動を始め、現在では、毎年約60のイベントでチャリティグッズ販売会を実施。これまでの総額1千万円を超える寄附を実施。
- 令和6年能登半島地震の復興支援を目的にスマートフォンアプリ「まちのコイン」を活用した、チャリティーグッズ販売会を実施。販売会では、SDGsパートナーからの提供物品を販売し、全額寄附を行った。
- アップサイクルによる循環型社会の実現及び活動で得た収益を寄附することでの社会貢献。
審査委員長コメント
2006年から活動を始め、3.11の復興において、相模原から市民目線で考えうる支援を行った経験を活かし、いち早く能登半島地震への復興支援に向けて行動を始めるなど、相模原の善意の受け皿として期待を集める取組であり、多くの市民・団体等を力強く巻き込んで活動している点は、協働賞に相応しいものと考えます。蓄積された知見を活かし、今後も取組が継続され飛躍されることを期待します。
審査委員特別賞:『橋本小学校』
取り組み概要
児童が相模原特産の弁当を作るのであれば、なにがよいか調べ・考え、児童の夢の実現に向け、お弁当の容器から中身まで地域の事業者等と連携し相模原つめこみ弁当をつくり、児童と一緒に販売を行う取組。
ポイント
- 校内だけでの取組ではなく、 地域との企業や団体と連携しつくりあげ、販売まで行うことより、自分たちで取り組むだけではなかなか得られない使命感や責任感、地域や企業との連動性を児童が感じることができた。
- 地域の特色や人材を生かした教育は、社会・地域をより元気にしていくことにつながり、児童のみならず、地域の企業や団体、さらには保護者と地域の大人にも波及効果のある取組となった。
- 通常版は1200円。繰り返し使える容器のプレミアム版は3800円と高価なお弁当であったが、わずか20分で100食(計200食)を完売した。
審査委員長コメント
児童の主体性を尊重した多くの事業者を巻き込んだ相模原らしいお弁当づくりは、郷土愛を育む取組であるだけでなく、販売もして200食を完売させたという地域経済の視点でも足跡を残すことにつながり、発案した児童のみならず、支えた周りの大人たちの体制にも魅力を感じました。今後、2回目の審査員特別賞の受賞によって、相模原らしいSDGsを育む風土が橋本小学校に定着し、児童のアイデアを起点に新たなSDGsの取組が生まれ広がっていくことを期待します。
審査委員特別賞:『NPO法人ぴあっと』
取り組み概要
発達にゆっくりさや、凸凹があるお子さんとご家族が、自分たちらしく暮らせる相模原市をつくるため、発達特性の理解促進のための出前授業の実施や発達支援発表会の開催など、こどもの発達支援に関する活動を行う地域団体。
ポイント
- 発達特性の理解促進のための出前授業を市内小学校4校で実施した。
- 小中学校における発達支援に関するアンケートを実施し、結果をまとめた冊子を小中学校等へ配布した。
- 森ラボとの協働により、多様なステークホルダーとのつながりを持つことができたほか、アンケート結果の分析において、専門性の高い地域おこし協力隊が協力を行った。
審査委員長コメント
発達に凸凹があり支援が必要な子どもの家族のネットワークをつくるだけでなく、出前授業などで普及啓発を行っていくことは、多くの人の関係者意識を高め多様な子どもたちへの分厚い支援につながるのではと思います。「誰一人取り残さない」社会の実現に資する取組であり、家族や子どもたちの安心につながることが想像されます。今後、さらに充実され相模原モデルとして他の市町村に横展開されるような取組に発展していくこと期待します。
終わりに
ご申請いただきました取組はいずれも大変素晴らしく、審査会では予定していた時間を越えて白熱した議論が行われました!ご応募いただいた皆様に改めて感謝を申し上げます。
皆さん本当にありがとうございました!