今回、お話をお伺いしたのは、大学生でありながら起業し、草ストローブランド「HAYAMI」を立ち上げ、その代表を務める大久保さん。
完全生分解性の草ストローが普及すれば、プラスチックごみの削減につながり、SDGsゴール14「海の豊かさを守ろう」の達成に繋がると言えます。
問題!
ストローの語源はなんでしょう??
分かりました!
飲み物を「吸っとろう」が由来です!
オヤジギャグ・・・
ストローは、元々「藁(わら)【straw】」を使っていたからなんだよ!
ストローはもともと自然由来のものが原料だったんけど、丈夫で安価なプラスチックに変わっていってしまったんだね。
それでは詳しくお話を聞いていくよ!
合同会社HAYAMI
大久保 夏斗さん
プロフィール
神奈川県相模原市出身。
小さいころから自然が好きで、環境に興味を持つ。
大学に通いながら、なにか自分も環境保全活動ができないか考えていたところ、兄がバックパック中に知り合ったミン(ベトナム国籍)と、草ストロープロジェクトを立ち上げることになったことをきっかけに、自身がCEOとなり2020年5月に起業。
現在、東京農業大学国際農業開発学科2年。
大学の授業と両立させながら、草ストロープロジェクトを進める。
海からプラスチックごみをなくす!
――具体的にどんな取り組みをしているのでしょうか?
大:ベトナムから草ストローを輸入して、主に飲食店などに販売しています。
――5月に起業したばかりですが、どのくらいのお店で使われているのでしょうか?
大:北海道から沖縄まで約50店舗で使っていただいてます。
――起業2か月ですごいですね。
大:全国の環境に配慮して運営されているオーガニックカフェや飲食店などにサンプルを送ったりして、使っていただくお店を増やしています。
――すごい行動力ですね!
大久保さんご自身はどのようなきっかけで、草ストロープロジェクトを始めたのでしょうか?
大:SNSで亀の鼻にストローが刺さっている写真を見て、それから海洋プラスチックごみの問題に興味を持ち、自分でも何かできることはないかと考えていました。
そんなときにバックパッカーをしていた兄からベトナムの草ストローのことを聞き、これを広めたいと思ったのがきっかけです。
――そのようなきかっけがあったのですね。
草ストローに込めた思いを聞かせて下さい。
多くの人が綺麗な海、美しい地球を守るための行動をする、ファーストステップを踏み出すきっかけになればいいなと思っています。
『海からプラスチックをなくす!』という想いを実現するため、大学生ながら行動に移しているなんてすごいです!
草ストローは様々なSDGsに繋がる!
――草ストローの原材料は何でしょうか?
大:草ストローは、レピロニアと呼ばれるカヤツリグサ科の植物を原材料としています。
植物の茎をそのまま利用していて、製造工程で化学物質を一切使用していないため、自然にも、人間にも優しいものになっています。
――植物の茎をそのまま利用しているとは驚きました。
大:完全自然由来のため、道端の草木と同じように自然循環のサイクルに溶け込むことができますし、コンポストなどで堆肥化することも可能性です。
――使用したストローを堆肥化すればゴミは一切でないですし、SDGsのゴール12「つくる責任つかう責任」などにもつながっていきますね。
大:はい。持続可能なサイクルを作りたいと考えています。お客さまの中にはペットのうさぎに食べさせたという方もいました。
――ストローを使った後に、動物が食べることができるなんて凄いですね!
草ストローの製造工程はどうなっているのでしょうか?
大:ベトナムホーチミン郊外の農村で手作りで製造しています。
現地の様子
――ベトナム現地の雇用創出にも繋がっていきますね。
大:はい。それも自分たちの役割だと考えています。
また、原材料の価格なども極端に下げず、適正な価格で購入することで、フェアトレードを心がけています。
――環境のことだけでなく、そこまで考えているんですね。
雇用創出やフェアトレードは、ゴール8「働きがいも経済成長も」や、ゴール10「人や国の不平等をなくそう」などにもつながっていきますね。
環境のことだけでなく、その製造工程までSDGsの視点を考えているんだね!
SDGsに対する思い
――SDGsについては、いつ頃から知っていたのでしょうか。
大:高校生のころから聞いたことはありましたが、ちゃんと理解したのは、大学に入ってからです。
――なるほど。
起業した際にSDGsのことは意識していたのでしょうか。
大:SDGsを特別意識して起業してわけではありませんが、活動を通して、密接につながっていることを実感しています。
――実体験からSDGsのゴールの繋がりを理解しているんですね。
最後に大久保さんにとってSDGsへの思いや考えをお聞かせください。
大:SDGsを知っていても、具体的な行動に移せている人はまだまだ少ない印象があります。2030年まであと10年しかありませんから、多くの人が「行動」する必要があると思っています。
――これからの10年は「行動の10年」と言われてますね。
大:具体的な行動に移したいけれども、実際に何をやったら良いか分からない人も多いと思います。
草ストローがそんな人の身近なSDGsアクションのきっかけになればいいなと考えています。
「具体的な行動に移す!」とても大事なことだね!
終わりに
インタビュー中の夢に溢れたいきいきした表情が印象的でした。
大久保さんの、SDGsに対する考え方や、それを実行する行動力はとても刺激をもらえますね。
皆さんもSDGsを理解した次のステップとして、身近なことから行動に移してみましょう!
『草ストローを使う人』と掛けまして、『悪役プロレスラー』と解きます!
そのこころは?
どちらも、かんきょうきに(環境気に・缶、凶器に)してます!
環境に配慮したエコな商品を生活に取り入れよう!