14.海の豊かさを守ろう

14番目のゴール「海の豊かさを守ろう」について考えてみよう。

海を綺麗にするために、今度掃除機持ってビーチクリーンに参加します!

砂がたくさん吸えそうだね…。
それでは14番目のゴール「海の豊かさを守ろう」について説明していくよ!

ゴール14「海の豊かさを守ろう」の概要  

私たちが生きている地球の約70%を占める海。私たちはこの海から沢山の恵みを受けて生活をしています。
しかし、豊かな恵みをもたらす海は、私たちの出すプラスチックゴミによって汚染が進んでいます。

世界では年間「5兆枚」という、とんでもなく多くのビニール袋が年間に使用されているんだよ!

5兆枚・・・!!
そしてそのうちの一部はリサイクルされずに海に行きつくということなんですね・・

このままいくと、「海のプラスチックの量は、2050年までには魚の量を上回る」そんな予想もされているんだよ。

また、近年魚の乱獲が指摘されていて、多くの海の生き物が絶滅の危機にあります。
海の多様性が失われることは、私たちの食卓に魚が届かなくなるだけではなく、水質の悪化や海岸の浸食にもつながると言われています。

これらの世界的な海に関する問題を解決するための目標が、ゴール14「海の豊かさを守ろう」になります。

僕の住んでいる相模原市には海はないからこの目標はあんまり関係ないですね。

関係なくないよ!

海のごみの8割は、街から来ていると言われているんだ!
ポイ捨てされたごみが、雨や風で川から海へと流れてくるからなんだ!

海だけでゴミを拾っていても、ゴミはなくならないということだね!

ゴール14「海の豊かさを守ろう」の日本での課題

ここで問題!
1人当たりのプラスチックの使用量は、日本は世界で何番目でしょう??

日本人は僕のように環境意識が高い人が多いから、30番目くらいじゃないでしょうか。

どの口が言ってるの・・

実は、日本の1人当たりの使い捨てプラスチックの廃棄量は、アメリカに次いで世界で2番目に多いんだよ!(国連環境計画(UNEP)調査)

世界を見渡すと、多くの国や地域でプラスチック製レジ袋の使用が禁止、または有料化されています。日本においても法律(容器リサイクル法)が改正され、2020年7月からレジ袋の有料化が始まりました。

しかし、スーパーでは厳重にラップされた商品が売られていたりなど、日常を思い返すだけでも、日本がプラスチックに溢れた国であることが分かります。

海や川に捨てるのはプライドだけにします!

それはそれで捨てないほうがいいよ。

私はしっかり分別をしているから大丈夫!

もちろんしっかり分別することは大事なんだけど…。それで全てが解決するとは言い切れないんだ。

分別されたプラごみがすべて日本国内で処理されている訳ではなく、一部は海外に輸出されている現状があります。そして、海外に輸出されたプラごみは全てが適正に処理されている訳ではありません。分別したはずのプラごみが海外を経由して海に流出していることも…。

そして、有害廃棄物の定義や輸出入を規定する国際条約であるバーゼル条約の改正により、2021年1月からプラごみの輸出入が厳しく規制されることとなりました。分別ももちろん大事ですが、プラスチックの使用料を減らすことを考えなくてはなりません。

ゴール14「海の豊かさを守ろう」 に対して私たちができること

分別も大事だけど、レジ袋とかプラスチック製品をなるべく使わないことが大切ね!
調べてみたら草ストローなんてあるみたい。

僕は魚がいなくなったら困るから、 ちゃんとした方法で獲られた魚を食べるようにしようかな。

持続可能な漁業で獲られた天然の水産物の証、海のエコラベルと呼ばれているMSC認証や、持続可能な方法で養殖された水産物の証であるASC認証がされた商品を探してみましょう!

みんなで協力して「海の豊かさ」を守ろう!

私たちができること

  • マイエコバックを使用し、レジ袋はもらわない
  • マイボトルを使用し、ペットボトルやストローの使用を減らす
  • ビーチクリーンや河原の清掃活動に参加する
  • 魚を買うときは認証マークのついた商品を選ぶ

ゴール14「海の豊かさを守ろう」 のまとめ

まとめ

  • 世界では多くのプラスチックが使用されており、「海のプラスチックの量は、2050年までには魚の量を 上回る」とも言われている!
  • 日本の1人当たりの使い捨てプラスチックの使用量は、アメリカに次いで世界で2番目に多い!
  • マイエコバックやマイボトルを使用するなど、自分たちでもできることから始めよう!

プラスチックを日本がこんなにたくさん使用しているとは、思っていなかった方も多かったのではないでしょうか?
ゴール14「海の豊かさを守ろう」の問題は日本に深い関係があることがご理解いただけたと思います。

ゴール14達成のために、目の前の小さなことから意識して取り組んでみましょう。

『プラスチックごみ』と掛けまして、『おいしいビール』と解きます!

そのこころは?

どちらも、げんりょう(減量・原料)が大切です!

一人ひとりができることに取り組んで、プラスチックごみを減らそう!

ゴール14のターゲットはこちら!

14.12025 年までに、海洋堆積物や富栄養化を含め、特に陸上活動からの汚染による、あらゆる種類の海洋汚染を防ぎ大幅に減らす。
14.22020 年までに、重大な悪影響を回避するため、レジリエンスを高めることなどによって海洋・沿岸の生態系を持続的な形で管理・保護する。また、健全で豊かな海洋を実現するため、生態系の回復に向けた取り組みを行う。
14.3あらゆるレベルでの科学的協力を強化するなどして、海洋酸性化の影響を最小限に抑え、その影響に対処する。
14.42020 年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業、破壊的な漁業活動を終わらせ、科学的根拠にもとづいた管理計画を実施する。これにより、水産資源を、実現可能な最短期間で、少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量(※11)のレベルまで回復させる。
14.52020年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の10パーセントを保全する。
14.62020 年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる特定の漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を完全になくし、同様の新たな補助金を導入しない。その際、開発途上国や後発開発途上国に対する適切で効果的な「特別かつ異なる待遇(S&D)」が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金交渉の不可欠な要素であるべきだと認識する。
14.72030 年までに、漁業や水産養殖、観光業の持続可能な管理などを通じて、海洋資源の持続的な利用による小島嶼開発途上国や後発開発途上国の経済的便益を増やす。
14.a海洋の健全性を改善し、海の生物多様性が、開発途上国、特に小島嶼開発途上国や後発開発途上国の開発にもたらす貢献を高めるために、「海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドライン」を考慮しつつ、科学的知識を高め、研究能力を向上させ、海洋技術を移転する。
14.b小規模で伝統的漁法の漁業者が、海洋資源を利用し市場に参入できるようにする。
14.c「我々の求める未来」(※12)の第 158 パラグラフで想起されるように、海洋や海洋資源の保全と持続可能な利用のための法的枠組みを規定する「海洋法に関する国際連合約(UNCLOS)」に反映されている国際法を施行することにより、海洋や海洋資源の保全と持続可能な利用を強化する。
出展:「SDGs とターゲット新訳」制作委員会

(※11)最大持続生産量:生物資源を減らすことなく得られる最大限の収獲のこと。おもにクジラを含む水産資源を対象に発展してきた資源管理概念。最大維持可能漁獲量とも言う。
(※12)「我々の求める未来」:2012 年 6 月にブラジルのリオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)で採択された成果文書。「The Future We Want」。