今回、お話をお伺いしたのは、笑顔をつくると同時に、社会課題を解決する「装置」を開発した「マイネム株式会社」の代表取締役を務める平野さんと末吉さん。
その「装置」は「emmyWash(エミーウオッシュ)」といって、装置の前でニコッと笑うと、笑顔を感知し除菌液を噴霧してくれ、手を除菌することができます。
さらに、エミーウオッシュ を利用すると、「エミー」という感謝の貯金ができ、ある一定数のエミーが貯まると、世界各国で感染症に苦しむ人々に除菌液を贈ることができる仕組みになっています。
笑顔をきっかけに世界中の感染症を防ぐための取組は、SDGsゴール3「すべての人に健康と福祉を」やゴール16「平和と公正をすべての人に」に繋がると言えます。
妻の前でニッコリ笑うとお小遣いが噴霧される装置は作っていませんかね?
作ってる訳ないよね…。
それでは詳しくお話を聞いていくよ!
マイネム株式会社
平野 治 さん
末吉 隆彦 さん
平野さんプロフィール
健康デザイン研究所、マーケティング&健康経営のプロフェッショナル。
NPO法人 健康経営研究会 副理事長。
株式会社H2O綜合研究所 代表取締役。
マイネム株式会社 代表取締役。
末吉さんプロフィール
人工知能やデータ解析技術を活用した未来予測と因果分析を手掛ける。
クウジット株式会社代表取締役。
慶應義塾大学大学院SDM研究所研究員で「人を幸せにするおカネ(エミーとゼニー)」など、笑顔とお金に関する共同研究を行っている。
グー・チョキ・パートナーズ株式会社、マイネム株式会社を共同創業。
人と人の繋がりで笑顔の輪が広がる
――エミーウォッシュはいつ頃からどのような場所に設置されたのでしょうか。
末:エミーウォッシュの構想は5年間ほどからありましたが、実際に試作機を設置し始めたのは2年前からです。
――そうなんですね。どのような場所に設置したのでしょうか。
末:イベントや体験会でのデモから始まり、宮崎県新富町にある「こゆ財団」と連携し地域のカフェに設置しました。あとは和歌山県の「南紀白浜空港」などにも設置をしました。
ちなみに「南紀白浜空港」に設置されたエミーウォッシュは、その後、同じ和歌山県内の銀行に渡り、さらに次の渡し先も検討中です。
――面白い!エミーウォッシュがバトンとなって、笑顔の輪が広がりますね!
末:人と人の繋がりも生み出すことから、SDGsゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」にも貢献していると考えています。
――エミーウォッシュは、今後のどのように展開していく予定なのでしょうか。
末:今は試作機10台で実証実験中ですが、2020年の夏頃に本格稼働させる予定で、様々な場所に設置していただければと考えています。
――新型コロナウィルスが広がりを見せていて、世の中が暗くなりがちですが、「笑顔で除菌」は今の社会情勢に上手くフィットしたコンセプトですね。
平:コロナを見越していた訳でありませんが、感染症は歴史的に見ても周期的に流行しますし、世界では感染症で命を落とす人々がたくさんいます。ですから、最初に取り組む社会課題として約2年前に「感染症対策」を選択しました。
――今後は他の社会課題にも取り組んでいくのでしょうか。
末:はい。
例えば、食の問題など、「笑顔づくり」×「社会課題」というコンセプトで、笑顔づくりを起点として、様々な社会課題の解決につなげたいと考えています。
笑顔が社会課題を解決し、さらに他の国の笑顔にも繋がるなんて、とても素敵だね!
「笑顔」は一番身近にできるSDGs
――コンセプトでもある「笑顔」について、もう少しお聞かせください。
末:「笑顔」は自分だけでなく、自分の周りの人も幸せにします。そして巡り巡って自分のところに「笑顔」が戻ってきます。
また、「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる」と考えています。
――とても素敵な考えですね!
末:そして、「笑顔」は誰もが平等に持ち合わせているものなので、上手に活用して、様々な社会課題の解決につなげたいと考えています。
笑うことが一番身近にできるSDGsになれば最高ですね。
平:また、「笑顔」は組織内のエンゲージメントを高める効果があり、企業やコミュニティを活性化できるとも考えています。
――そう考えると「笑顔」には凄い可能性がありますね。
末:そうですね。
ただ、「笑顔」そのものに経済的価値を見出すことは難しいので、「エミー」という形で可視化することで、「笑顔」に新たな価値を与えたいと考えています。
平:笑顔づくりの取組も、継続性を持たせることは結構難しいんですね。エミーウォッシュでは「エミー」という形で笑顔の貯金ができる経済的な視点を取り入れることなどで、持続可能な取組となるように工夫をしています。
――なるほど。
様々な企業やお店、団体などと連携し、持続可能な取り組みとする点はまさにSDGsですね!
みんなが笑顔になれば世界は変わる!
SDGsに対する思い
――SDGsについては、いつ頃から知っていたのでしょうか。
平:SDGsの前身であるMDGsから知っていていました。
末:4年ほど前に知り、エミーウォッシュの構想を考え始めた時には、既にSDGsの考えを結び付けていました。
――さすがお二人とも早いですね。
これからSDGsに取り組む人はどのように考えていけばよいでしょうか?
末:既に取り組んでいることが、実はSDGsに繋がっているということがたくさんあります。
まずは自分の取り組んでいることと、SDGsのゴールを結びつけてみることから始めてみれば良いと思います。
――なるほど!SDGsがより身近に感じられそうですね!
最後に SDGs にはどんな可能性があるとお考えでしょうか。
末:人と人がつながるきっかけになると考えています。SDGsが無かったら相模原市とのご縁もなかったかも知れないですしね。
SDGsがコミュニケーションツールになって、いろんな人がつながり、世界がいい方向に進むといいですね。
そのために僕もSDGsの普及啓発を頑張るぞ!
終わりに
「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる」という話はとても印象的でした。
「笑顔」にはすごい可能性があり、一人ひとりが笑顔を増やすことを意識すれば、世界はもっと良くなっていきますね。
この記事をご覧になっている皆さんも、今日から、身近にできるSDGsとして笑顔を増やしてみましょう!
『消毒液』と掛けまして『資産運用の1つ』と解きます!
そのこころは?
きんばいばい(菌バイバイ・金売買)!
おあとがよろしいようで!